勉強法

伊沢拓司『勉強大全』の感想!勉強の仕方を学べる本でした。

"クイズ王"伊沢拓史さんの『勉強大全』ってどうなの?

 

そんなあなたに実際に読んだ私がレビューを書いていきます。

 

『勉強大全』はこんな人向け

  • 闇雲に勉強している人
  • 長期間勉強する人
  • 大学受験生や高校受験生
  • 勉強法の本が初めての方
  • 伊沢さんが好きな人

 

 

Kindle版がかなり安くなっているためオススメです。

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『勉強大全』について

本書はクイズ王伊沢拓司さんの経験に基づいて書かれた本です。

そのため、正直本人を知らない方にはオススメしにくいです。(章ごとにご本人の写真が挿入されていました笑)

 

注意

この本は、勉強の具体的な方法論

(例えば、オススメの暗記方法)ではなく、勉強そのもののやり方(例えば、どうすれば成績が伸びるのか?)に主眼が置かれています。

そのため、比較的長期の"勉強"に適しています。

加えて、大学受験をベースに書かれているので、基本的に受験生にオススメです。

他の試験の勉強に役立てるには書いてある事柄を一般化して自分に落とし込む必要があります。そういった考え方が苦手な方にはオススメしません。

方法論については、DaiGoさんの『超効率勉強法』が参考になります。

 

『勉強大全』の要約

では早速本書の内容の要約を自身の経験と併せて簡単に一部紹介していきます。

本書では以下のような内容が書かれています。

 

  1. 勉強する目的
  2. 勉強法とはどういったものか
  3. 勉強環境の整え方
  4. 成績の使い方
  5. 暗記について
  6. 思考力について
  7. 各教科の勉強方法
  8. 勉強の目的を達成した後について

勉強する目的を明確にする

勉強には様々な目標がありますよね。

  • 志望校に合格したい
  • 資格を取得したい
  • 知識を高めたい....etc

なによりもまずこれらの目標を明確にして、目標を達成するためにどう勉強していくか?という発想が何よりも重要です。

 

この辺りは、伊沢さんの経験談を交えながら、なぜ勉強するのかについて熱く記載されています。

すごく共感した文が、目次にあったので引用します。

受験は、貴重な課題解決体験を与えてくれる。

つまり、目標を立てて、自分や目標を分析し、成果を出すために日々積み上げていく。

これはその後の人生で転用することができるスキルになります。

勉強法とはどういったものか?

勉強法とはよく聞くけれど、なぜ必要なの?

本書ではこの疑問に対して丁寧に解説されています。

 

勉強法は楽に受かるための裏技ではありません。

あくまで勉強の方針・進め方ですので、しっかりと勉強量も確保する必要があります。

しかしこの勉強法が間違っていると、無駄な努力をしてしまう可能性があります。

勉強量 × 勉強法

 

正しく方針を立てて、しっかりと努力することが勉強の成果につながります。

MEMO

本書には、本書内での言葉の定義を確認する文が多いので、

ふわっとした文章が少なく理解の役に立ちます。ザ・伊沢さんといった感じですね

 

勉強環境の整え方

  • 自分を律する方法の体験談
  • 勉強時間=努力量ではない
  • 3段階予定術

などが伊沢さんの話し言葉で記載されています。

MEMO

本書は基本的に話し言葉で進んでいきます。

普段本を読まない方でも読みやすいです!

勉強時間はわかりやすい尺度ですが、それが目標のための時間になっていなければ時間の浪費に過ぎません。

 

そのため、勉強時間を目的とせず、目標に近づいているか?(本試験で点が取れるか?など)を意識した勉強をしていくべきです。

そこで、3段階予定術が紹介されています。ざっくり説明すると

  • 月ごと
  • 週ごと
  • 日ごと

3つの予定を立て目標への進捗を管理する方法です。段階的に詳細な目標にすることで、目標までの距離をイメージしやすくなります。

 

成績の利用の仕方

この章は、受験生に必見の内容です。

模試や答練などの点数を見て一喜一憂してるだけの人はかなり勿体無いです。ぜひ本書を参考に分析するようにしていきましょう。

 

例えば、模試ごとの点数推移比較は無駄ということについて論理的に説明されています。

さわりだけ解説すると、

 

  • 出題範囲のランダム性
  • 未完成のランダム性

この2つのランダム性があるために良い尺度ではないと述べられています。

「なるほどな...」と感じますよね。

そしてこの未完成のランダム性から派生し、

基礎を固めることについての説明が展開されていきます。

「模試ごとで点数が安定しない」
「基礎を固めるって結局どういうこと?」

 

そんな疑問に基礎の定義からイメージまでしっかりと解説してくれています。

 

暗記について

暗記にも2つパターンがあり

  • マクロ的暗記
  • ミクロ的暗記

があると説明されています。

マクロ的暗記とは、構造が暗記対象のもの

これはガチガチに暗記する必要があるわけではなく、構成要素とそれのつながりを理解しておくものです。

例えば、浦島太郎のストーリーを説明する際に、

  • いじめっ子
  • 浦島太郎
  • 竜宮城
  • 玉手箱

の5つの構成要素とそのつながりを覚えるだけで大体の話を説明することができますよね。

ミクロ的暗記とは、完璧に暗記するもの

いわゆる、通常の暗記のイメージのものです。

本書では、この両者の暗記の違いをさらに深掘りしつつ、どのように覚えればいいかにまで言及されています。

 

その他の内容

そのほかの内容はぜひ本書を手にとって読んでみてください。参考になる部分も多いはずです。

 

『勉強大全』の感想

ここでは、私自身実際に読んで感じたことを書いていきます。

率直な感想として、万人向けではない。

というのも、受験勉強をベースとして記載されているためです。もちろんそのエッセンス自体はどのような勉強にも使える考え方です。

 

しかしながら、模試などのフィードバックがある試験を想定していたりと、短期間の試験(日商簿記2級など)にはこの本の効果は薄いのではないかと思います。

 

勉強法の本が初めての人に特におすすめ

これは、「なぜ勉強法を学ぶ必要があるのか」について、かなり厚く書かれているためです。

 

勉強法は、無駄な勉強に時間を費やさないための仕組みづくりとも言えます。

 

その上で、この本では「どのように目標へと足を進めていくのか?」について誤解を招かないような表現を用いて素直に綴られています。

 

めっちゃ伊沢さんの写真出てくる

本を開いた時点で、「あ、そういう感じね」となります笑

私はYoutubeでQuizknockという伊沢さんの所属するグループを拝見したことがあるため、違和感はありませんでしたが、本人を知らない人が読むと「誰やねんこいつ」となるレベルで写真が出てきます笑

『勉強大全』のレビューまとめ

ざっくりとこの記事の内容をまとめていきます。

  • 大学受験がベースに書かれている
  • 勉強の方法論ではなく、勉強法とは何かが丁寧に説明されている。
  • 勉強を闇雲にやってしまっている人にオススメ
  • 無駄な勉強をしないための本
  • 話し言葉なので本が苦手でも読みやすい
  • ご本人の写真多め

この『勉強大全』は、どうして勉強するのか?に始まり、勉強の意義、勉強法のあり方などを考えることに繋がる良書です。

闇雲に勉強してしまっている方、勉強の方針が立っていない方は、この本を読むことで、自分の現在地と勉強の目的との距離の測り方を学ぶことができ、無駄な勉強を減らして自身を管理し、より効率よく学んでいけます。

少しでも参考になれば幸いです。

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